オランダのチューリップはなぜ有名?|美しい花に隠された、ちょっと意外な物語
「オランダといえば、チューリップ。」
そんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
春になると、アムステルダムの街中や公園が色とりどりのチューリップで彩られ、少し足を延ばせば一面の花畑を見ることもできます。
でも、チューリップはもともとオランダに咲いていた花ではありません。
16世紀末ごろにヨーロッパへ伝わったチューリップは、当時のオランダでたちまち人々の注目を集める存在になりました。
そして17世紀には、なんと「チューリップ・マニア」と呼ばれるほどの熱狂が起こります。
たかが花、ではなかった?
当時、珍しいチューリップは非常に高い価値を持ち、球根の取引が盛んになりました。
「一輪の花が、そんなに?」
そう思ってしまいますよね。
当時、珍しいチューリップの球根が大変な貴重なものと判断され、世界最古の市場の過熱と言われる「チューリップ・マニア」が起きました。
よく「球根1個で豪華な邸宅が買えた」という話を聞きますが、実は近年のアムステルダム国立美術館(Rijksmuseum)などの研究では、それは後世につくられた誇張や都市伝説が含まれていることが分かっています。
実際には、家が買えるほどの人々が続出したわけではなく、一部の裕福な愛好家や投資家の間で「一時的に過熱した流行」だったのです。
「では、なぜそんな都市伝説が生まれたのか?」
そこには、過熱する市場を戒めようとした当時の風刺画や、17世紀オランダ人の道徳観が深く関わっています。
そして、ここには17世紀のオランダ人の暮らしや価値観も見えてきます。

チューリップは「見る花」だけじゃない
面白いのは、この時代のチューリップが絵画にもたくさん登場すること。 アムステルダム国立美術館などに並ぶ「静物画」をよく見ると、四季折々の花が一つの花瓶に描かれていることに気づきます。
当時は季節が違う花を同時に飾ることはできなかったため、「絵の中でだけ実現できる究極の贅沢」として描かれたのです。また、散りかけた花びらには「儚さ(ヴァニタス)」という人生の教訓も込められていました。
なぜこの花が描かれているのか?
なぜこんなに細かく描かれているのか?
そして、この一輪にはどんな意味があるのか?
そんな背景を知ってから本物の絵画の前に立つと、ただの綺麗な絵が生き生きとした物語に変わり始めます。
春のチューリップ畑を眺めるのも素敵ですが、美術館の絵画の中に隠された「17世紀のチューリップ狂騒曲」を紐解くのも、オランダ旅行の最高の醍醐味です。
「花を見る」から、「花から歴史を読む」へ。
教科書や音声ガイドには乗っていない絵画の「裏のストーリー」は、ぜひ私のプライベートガイドで体験してみませんか?
『絵』の向こう側へ。

今回のBLOGのポイント
・アムステルダム
・細長い家
・アムステルダムの美しい風景

